アオリイカをエギングで狙うときの、エギの選び方
号数は「大きさ」、重量は「釣り方」、V0・V0+・V1・V2 は「沈む速さ」
4kg を超えるアオリイカを掛けて、やり取りの途中でバラしたことはあるでしょうか。 身切れ、身裂け、針が伸びる、シャフトが折れる——一度でもそれを経験すると、 次は確実に掛けたいと思うようになります。強固で、大きな針が欲しくなる。 エギ選びの話は、本当はそこから始まります。 号数の表を眺める前に、号数が何を決めているのかを先に見てください。
1. 号数が決めているのは「針の大きさ」
エギの号数は、そのエギの大きさを表します。大きなエギを使えば小型のイカは抱きつきにくくなり、 結果として大型が多く掛かるようになる——たしかにそういう傾向はあります。
ただし、これは可能性であって確実ではありません。 7.0号のエギに、エギの半分ほどしかないイカが掛かったこともあります。 大きさで小型を減らすことはできても、排除はできません。
では、なぜ大きなエギなのか。大きな針を載せられるからです。
4kg を超えるアオリイカが掛かったとき、小型の針ではバラす可能性が極めて高くなります。 通常のエギでは掛けても獲れない。フッキングしても身切れ・身裂けでバラす。針が伸びる。シャフトが折れる。 確実に掛けるには、強固で大きな針が要る。 当社が「傘針の性能は最重要スペックのひとつ」と考えて、独自に開発・生産しているのはそのためです。
号数ごとの目安は次のとおりです。当社の エギ大分プラプラのページに載せているものです。
一般的なエギは 3.5号が最大で、4.0号でさえ限られます。7.0号は 81g、ロッドを選ぶ大きさです。 かつて市場を席巻したこのサイズは 2025年11月に復活しました。 その針を噛み潰す 4kg 超が、確かに存在するからです。
2. 大きな針は、どのエギにも載るわけではない
大きな針が要る。ではすべてのエギに大きな針を付ければよいのか——そうはいきません。 エギの筐体の大きさと、載せられる針の大きさは、浮力のバランスで結びついているからです。
小さいエギに大きな針を載せると、重心が狂い、姿勢が崩れます。 バランスの崩れたエギは、釣れる可能性が下がります。
バランスの崩れたエギは釣れにくい——毎日海に出る漁師たちが、数えきれない回数で確かめてきたことです。
もうひとつの性能 — 反応感度
当社は、エギの性能として最も重要な要素はテンションフォール時のバランスと、反応感度だと考えています。 反応感度とは、イカが触れたときに、エギがその振動を知らせてくれることです。
そして、これは浮力が生きている状態でないと生まれません。 針を大きくすれば、その重さのぶん浮力は食われます。 浮力が死んだエギ——つまり、無理やりバランスを取ったエギは、 姿勢が保てないだけでなく、イカが触れた振動も伝えなくなります。 大きな針を載せることと、感度を残すことは、同じ浮力を取り合っています。
キーストンの答え — 高浮力のボディ
針を大きくしたい。しかし浮力は残したい。この二つを両立させているのが、 当社が使っている硬質発泡ウレタン樹脂です。 浮力が高いぶん、針の重さを受け止めてもなお、浮力が残ります。
モンローエギ モンスターチューンは、 巨大で強固な傘針を多段で搭載しています。4.0号V1 は 3段、5.0号V2 は 4段。 獲物の重量を複数の針で分散して受け、4kg 以上とのファイトで最大の課題となる身切れ・身裂けを防ぎます。 通常のプラスチック中空ボディでは、4段を載せるとバランスが維持できません。 高浮力の素材だからこそ成立している設計です。
逆の例もあります。ジェットチェイサー2.5号は、 2.5号クラスのエギでありながら、通常 3.5〜4.0号クラスに搭載する KS06針を積んでいます (エギシャープ 3.5号・3.8号と同じ傘針です)。それでいて高バランスを保っている。 小さいエギに大きな針という、本来いちばん難しい組み合わせです。
3. 号数が同じでも重さは違う — 重量は「釣り方」で決まる
針とボディのバランスが決まったら、次は重さです。ここがいちばん誤解されます。 号数が大きいエギ=重いエギ、ではありません。実際の数字を並べると、はっきりします。
| 製品 | 号数 | 重量 | なぜその重さか |
|---|---|---|---|
| エギシャープ | 3.5号 V0・V0+ 3.8号 V0・V0+ | 15g・16g 17g・18g | ゆっくり見せる |
| モンローエギⅢ | 3.5号 V1 | 19g | 標準 |
| デイブレイク3.3号/4.0号 | 3.3号 4.0号 | 35g 39g | ティップラン専用。船が流れるので重い |
| エギシャープ アルファ | 4.3号 V0・V0+・V1 | 22g・23g・24g | 大型を狙いつつ、沈下は抑える |
| ロングエギ135mm | 4.5号相当 V0 | 17g | 藻場。軽くスリムに沈める |
| エギ大分プラプラ | 4.5号 | 31g | 大型狙いの標準 |
| モンスターチューン | 5.0号 V2 | 52g | ディープを速く落とす |
3.3号(35g)が、4.3号(24g)より重い。 4.5号相当のロングエギ135mm(17g)は、同じ 4.5号のプラプラ(31g)の半分ほどしかありません。 通常、4.5号サイズのエギは 30g 近くになります。
重さを決めているのは号数ではなく釣り方です。
- ティップラン——船が流れるぶん、底を取るために重くする(デイブレイク3.3号 35g/4.0号 39g)
- ディープ——さらに速く落とす(デイブレイク4.0号 39g、モンスターチューン 5.0号V2 52g)
- 藻場・浅場——根がかりを避け、ゆっくり見せるために軽くする(ロングエギ135mm 17〜23g)
- ショアからのキャスト——飛距離と操作性の兼ね合いで決める(ジェットチェイサー 20〜24g)
4. フォールスピード V0・V0+・V1・V2 とは
同じ号数のエギに V0・V0+・V1・V2 という表記が並んでいるのは、沈下速度(フォールスピード)の違いです。 エギシャープでは次の4種類で、これはフリーフォール時のスピードの規格です。
| 表記 | フォールスピード | エギシャープ 3.5号 | エギシャープ 3.8号 |
|---|---|---|---|
| V0 | 超スローフォール | 15g | 17g |
| V0+ | スローフォール | 16g | 18g |
| V1 | スタンダードフォール | 17g | 19g |
| V2 | ファーストフォール | 20g | 24g |
同じ 3.5号でも、V0 は 15g、V2 は 20g。号数(大きさ)はそのままに、沈む速さだけを変えているわけです。 浅い場所やイカの活性が低い日はゆっくり見せ、深い場所や潮が速い日は速く落とす——その選択が V の数字です。
V の段階と呼び方は、製品によって違います。 ロングエギ135mm は V0 がスローシンキング(17g)、V1 がミディアムシンキング(21g)、V2 がファストシンキング(23g)。 当社の製品には V3 まであるものもあります。V の数字だけを製品どうしで見比べないでください。 同じ製品の中での比較にお使いください。
なお当社は、エギの性能として最も重要な要素は、テンションフォール時のバランスと、反応感度だと考えています。 V の数字は選ぶための目安であって、それだけでエギの良し悪しが決まるわけではありません。
5. 場所と釣り方で選ぶ
号数と重さが決まる前に、まず「どこで、どう釣るか」が決まっているはずです。そこから逆に引くこともできます。
ショアからのティップラン
ジェットチェイサー(2.5号 20g/2.6号 22g/3.0号 22g/3.1号 24g)。 水深 10〜20m の浅場をライトタックルで狙えます。深場や急流では各社のマスクシンカーを装着して重さを足せます。
船でのティップラン
デイブレイク3.3号(35g)はティップラン専用。 さらに深い場所は デイブレイク4.0号(39g)で高速フォール。 ジェットチェイサーは全サイズ(2.5号/2.6号/3.0号/3.1号)が使えます。
藻場・浅い場所
ロングエギ135mm。135mm(4.5号相当)で 17〜23g という軽さです。 V0 は沈下速度を遅くし、藻の上に 45度の角度でステイできます。 細身で長いボディが、わずかな水流の変化を受けて揺らめきます。
エギシャープの V0・V0+ も、この場面で使えます。 3.5号なら 15g(V0)・16g(V0+)、3.8号なら 17g(V0)・18g(V0+)。 号数を落とさずに、沈下だけを遅くできます。
ディープ
モンローエギ モンスターチューン(4.0号V1 30g/5.0号V2 52g)。 4.0号V1 は 3段、5.0号V2 は 4段の多段傘針を搭載しています。
速く沈めたい場面では、エギシャープの V2(3.5号 20g/3.8号 24g)、 ロングエギ135mmの V2(23g)も使えます。
大型・モンスター狙い
エギ大分プラプラ(4.5号 31g/5.0号 41g/7.0号 81g)。 4.5号以上は 1kg 未満を自然に選別します。
曳き釣り
曳き型エギ。日本各地の海に受け継がれてきた曳き型漁のためのエギで、 浮力を精密に制御し、静止時も曳き時も姿勢が崩れません。五島型・モンロー曳き型・大分型の3系統。
標準的なエギング
エギシャープ(3.5号/3.8号。V0・V0+・V1・V2)、 モンローエギⅢ(3.5号V1 19g)、 エギシャープ アルファ(4.3号。V0 22g/V0+ 23g/V1 24g)。
6. 早見表(アオリイカ用エギ 全ラインナップ)
| 製品 | 号数 | 重量 | 向いている釣り |
|---|---|---|---|
| ジェットチェイサー | 2.5/2.6/3.0/3.1号 | 20/22/22/24g | ショアティップラン(水深10〜20m) |
| デイブレイク3.3号 | 3.3号 | 35g | ティップラン専用 |
| エギシャープ | 3.5/3.8号 V0・V0+・V1・V2 | 3.5号 15/16/17/20g 3.8号 17/18/19/24g | 標準。フォールスピードを4段階から |
| モンローエギⅢ | 3.5号 V1 | 19g | 標準。山川型の伝統を継ぐ形 |
| デイブレイク4.0号 | 4.0号 | 39g | ディープ・高速フォール |
| モンローエギ モンスターチューン | 4.0号 V1 5.0号 V2 | 30g 52g | ディープ。3段/4段の多段傘針 |
| エギシャープ アルファ | 4.3号 V0・V0+・V1 | 22/23/24g | 大型狙い |
| ロングエギ135mm | 135mm(4.5号相当) V0・V1・V2 | 17/21/23g | 藻場・浅場 |
| エギ大分プラプラ | 4.5/5.0/7.0号 | 31/41/81g | 1〜2kg/2〜3kg/3kg超 |
| 曳き型エギ | 4.5号 | — | 曳き釣り(五島型・モンロー曳き型・大分型) |
当社の製品はすべてオープンプライスです。価格は販売店にお問い合わせください。
7. よくある質問
アオリイカのエギは何号を選べばいいですか?
狙うイカのサイズで選びます。一般的なエギは 3.5号が最大で、4.0号でさえ限られます。 エギ大分プラプラでは、1〜2kg クラスには 4.5号(31g)、2〜3kg クラスには 5.0号(41g)、 3kg 超のモンスタークラスには 7.0号(81g)をおすすめしています。
大きなエギのほうが良いのはなぜですか?
大きな傘針を搭載できるからです。4kg を超えるアオリイカが掛かったとき、 小型の針ではバラす可能性が極めて高くなります。エギの筐体の大きさと載せられる針の大きさは浮力のバランスで 結びついており、小さいエギに大きな針を載せるとバランスが崩れ、釣れる可能性が下がります。 当社は高浮力の硬質発泡ウレタン樹脂を使うことで、この制約をゆるめています。
号数が同じなのに重さが違うのはなぜですか?
号数はエギの大きさを表し、重量は釣り方に合わせて決まるためです。 ロングエギ135mm は 4.5号相当ですが 17〜23g しかありません。通常、4.5号サイズのエギは 30g 近くになります。 逆にデイブレイク3.3号は 35g あり、4.3号のエギシャープ アルファ(22〜24g)より重くなっています。
V0・V0+・V1・V2 とは何ですか?
フォールスピード(沈下速度)の規格です。エギシャープでは V0 が超スローフォール、V0+ がスローフォール、 V1 がスタンダードフォール、V2 がファーストフォールで、フリーフォール時のスピードの規格です。 なお当社は、エギの性能として最も重要な要素はテンションフォール時のバランスと反応感度だと考えています。
大きいエギを使うと釣れる数は減りませんか?
減る可能性は高くなります。ただし、それが目的です。4.5号以上のエギは小型のイカを抱きつきにくくし、 大型が掛かる割合を上げます。もっとも、確実に選別できるわけではありません—— 7.0号に、エギの半分ほどしかないイカが掛かったこともあります。 数を釣りたい日と、型を狙う日で使い分けてください。
ショアからのティップランには、どのエギを選べばよいですか?
ジェットチェイサーがショアティップラン専用です。 2.5号(20g)・2.6号(22g)・3.0号(22g)・3.1号(24g)があり、水深 10〜20m の浅場をライトタックルで狙えます。
藻場で使いやすいエギはありますか?
ロングエギ135mmが藻場攻略専用です。 135mm(4.5号相当)でありながら 17〜23g と軽く、V0 は沈下速度を遅くして藻の上に 45度の角度でステイできます。