夜焚きイカの釣り方
スッテ・プラヅノ・エギの違いから、オモリグとイカメタルの使い分け、棚の狙い方、早福型の使い方まで。
毎年3月からケンサキイカ1本釣り漁がスタートする長崎県平戸沖。夜焚きイカ釣りで注目したいのが「エサ巻きオモリグ」である。キーストンがおすすめしてきた釣り方で、「シーズン初期の大型狙い」には抜群の結果をもたらしてくれる。
水温が低い~6月いっぱいまでは、大型パラソル級は底付近での釣果が多く、底べったりを釣ることが出来るオモリグが有効の場面が多い。2.5号のエギでも有効だが、シルエットが大きくエサ効果で警戒心の強い大型パラソル級にも対応する「早福型」がおすすめで、「エサ巻きオモリグ」にはかかせないエギである。
スッテ・プラヅノ・エギは、何が違うのか
夜焚きイカ釣りには様々な仕掛けがあるが、「浮きスッテ」「鉛スッテ」「エギ」「エサ巻き」「プラヅノ」それぞれの特性とアクションの違いを理解することが重要である。
スッテは、布を巻いたボディが特徴の、イカ釣り用の擬餌針です。船からのケンサキイカ・ヤリイカ・スルメイカ狙いで、胴付き仕掛けやドロッパーとして複数つけるケースがあります。水中で浮く「浮きスッテ」、鉛で沈む「鉛スッテ」、餌を巻いて使う「エサ巻きスッテ」があります。
プラヅノはポリカーボネイトやABS樹脂製が多く、そのほとんどの製品は浮力がきわめて小さく、筐体の反射や色でケンサキイカやスルメイカ等を狙うための道具です。スッテは布を巻いたボディで、浮くものと沈むものがあります。
浮力が強くフワフワ漂うアクションのできる浮きスッテに対し、沈下で誘うエギとエサ巻き、フラッシングで誘うプラヅノ、様々な動きで誘う鉛スッテ。この動きの違いを理解しておく必要がある。
オモリグ(中オモリ+エギ)は、どんなときに効くのか
オモリグ【中オモリ+エギ】での釣りは、注目の釣法である。決して新しい釣り方ではないが、イカメタルよりスローな釣りが基本となり、繊細なアタリを取り掛ける楽しさは非常に面白い。
また、シーズン序盤や終盤の水温が低い状況の際にイカメタルの「早い動き」よりも、エギの「沈下アクション」に好反応を示すことが多々あり、そういった場面ではオモリグが活躍する。
オモリグで使うエギは基本的に小型のエギ、もしくはエサ巻きエギである。誘い方は、2~3度程度シャクリを入れロッドを止めて、エギのフォールを意識した誘いが重要となる。またリーダーは4~5号程度がおすすめとしているが、これはエギのフォールの安定性を考慮している為である。
- オモリ
- 15〜30号
- リーダー
- フロロカーボン4〜5号
- 先
- エギ もしくは エサ巻き
オモリ15〜30号
リーダー4〜5号

エギもしくはエサ巻き
オモリグ(中オモリ+エギ)仕掛けの図。道糸にオモリ15〜30号を入れ、その先のフロロカーボンリーダー4〜5号にエギもしくはエサ巻きを結ぶ。
イカメタルは、どう組み立てるのか
イカメタルゲーム専用タックルも各社から発売され「誘って掛ける楽しさ」を体感し、イカメタルゲームの魅力に取りつかれた釣り人は多いだろう。
ただ、そんな中でタックル、攻め方の違いによる釣果の差が大きくひらく場合がある。その日のHITパターンをいち早く把握し、ゲームを組み立てて行く。鉛スッテ単体で攻めるのか、枝を出すのか、早い動きで攻めるのかゆっくりな動きなのか、ステイなのかフォールなのか。
これが、イカメタルゲームのおもしろさであり、難しさでもある。準備も早く、片付けも早い。勝負も早い。これも、イカメタルゲームの魅力の一つ。
イカメタルゲームおすすめタックル
・ロッド・・・専用ロッド、エギングロッド、タイラバロッド
・リール・・・スピニング~2500番クラス、ベイト~小型タイプ
・ライン・・・PE0.6~0.8号
・リーダー・・・フロロカーボン2~3号
PEラインは、150m巻いておけば十分ですが、棚を判断するには水深のわかるマーカー入りのPEラインがおすすめ。
リーダーは、伸びの少ないフロロカーボンライン2~3m。
水深毎の鉛スッテ号数目安
水深30~40m・・・鉛スッテ8~10号
水深40~60m・・・鉛スッテ10~12号
水深60~80m・・・鉛スッテ12~15号
水深80~100m・・・鉛スッテ15号~20号
※上記タックルを使用した場合の目安です。
- 道糸
- PE0.6〜0.8号
- 結束
- FGノット等
- リーダー
- フロロカーボン2〜3号
- 枝
- ケンサキSPウキプラハイブリッド針 等
- 先
- KS鉛スッテ

ケンサキSPウキプラハイブリッド針 等
リーダー2〜3号

KS鉛スッテ
イカメタル仕掛けの図。PE0.6〜0.8号の道糸にFGノット等でリーダー2〜3号をつなぎ、枝にケンサキSPやウキプラハイブリッド針等を出し、先端にKS鉛スッテを結ぶ。
日が暮れるまでの明るい時間は、どこを狙うのか
夜焚きといっても、釣り場に到着するのは、まだ明るい時間帯。
「明るいうちは釣れないから・・・」とあきらめている人が多いのも事実。
昼のケンサキイカ釣りを経験したことがある方は、ご存じだろうが明るい時間帯は、基本底ベタにイカはいる。
通常の胴付き仕掛けは、一番下のオモリから、最初のスッテまで2mとしている人が多いがこれが、明るい時間帯に釣れにくい原因の一つだろう。
明るい時間帯に釣果を出す秘訣は、底ベタを狙うこと。鉛スッテであれば、底~2mを意識し攻めエサ巻きやエギで狙う場合は、エダスを80cmほどとり底付近をフォールで狙う。
浮きスッテで狙う場合も、底付近を這わせるようなイメージで狙うと、釣れる可能性が高い。
ぜひ、明るい時間帯は「底ベタ」を意識して狙ってみてはいかがだろうか。
10~30mの棚は、どう狙うのか
意外に狙われていない10~30mの棚。そこにもイカはいる。ただ、この棚にいるイカは船に近い為か、警戒心が強い。この10~30mの棚には、HITしたイカを追ってきた他のイカが潜んでいることが多い印象である。その為、後半に狙うと、連続HITすることも多い。
この棚にいる警戒心の強いイカを狙うのに最適なのが「早福型/邪道編3.5号V3」タイプである。エサ巻きエギの効果は言うまでもないが、エギ単体で狙うことができる水深であり、細かい誘いができ同一の棚でのロングステイも効果的である。
早福型/邪道編3.5号V3を使う場合は、真下を狙うというよりも、若干前方にキャストしカーブフォールで誘ってくるのがおすすめの攻め方である。
カラーは、どう選ぶのか
カラーによる釣れ方の違いは、夜焚きイカ釣りをされる方は誰もが経験していることではないだろうか。同じカラーばかり抱いてくることも非常に多い。そのよく釣れる「アタリカラー」をいち早く見つけることが釣果への近道となる。まず知っておかなければいけないことが「発光系カラー」なのか「シルエット系カラー」なのかということ。硬質発泡浮きスッテを例にすると
・発光系カラー・・・赤白、ピンク白、青白、赤セン
・シルエット系カラー・・・赤緑、赤青、オール赤
発光とシルエットの中間に位置するのが、赤イエロー、ピンクグロー、マーブル赤白である。カラーについての考え方は、様々あるが、まずは「発光」と「シルエット」を意識してカラーセレクト、配列をしてみてはいかがだろうか。
カラーの配列について詳しくはスタッフくぼけん氏のブログをご参照ください。
http://kuboken03.blog.fc2.com/blog-entry-426.html
オールブラック
フグやサゴシ対策として考えられていたブラックカラーは、イカがよく釣れるカラーとしても認知されている。ただ、他のカラーと比べ状況により釣果に大きな差が出るのもこのカラーの特徴である。よく釣れる場合もあれば、全然釣れない、そんな極端なカラー。フグやサゴシ対策として使用するのも間違いではないが、シルエットが効く浮いてきたイカ(水深30~40m)には効果が高いと考えている。ビビンスッテ、硬質発泡浮きスッテ、ケンサキSP2.5号、ウキプラハイブリッド針にオールブラックカラーがある。様々な条件でご使用いただき、どんな状況下で効果が高いかぜひお試しください。
大型(パラソル級)を中心に釣るには
数釣りを楽しむのも、夜焚きイカ釣りのおもしろさだがたまに釣れる、パラソル級(弁慶サイズ)といわれる良型イカを狙って釣る楽しみ方もあり、そういった狙い方をする釣り人や漁師さんもいる。
大型のイカを狙って釣る場合、6号の浮きスッテと、早福型を3本仕掛けにセットし、エダスを60~80cmとり狙う。
誘い方としては、イカがいる棚で大きく誘いを入れ、ステイさせる。
抱かない場合は、5mほど巻きあげて、再度イカの棚へ仕掛けを落とす。
そうすることで、早福型がゆっくりフォールし、イカを誘い、6号の浮きスッテは、潮流れを受けて大きく揺れイカを抱かせる。
大型のイカは、カラーが非常に重要の為、抱きが悪いカラーはすぐに交換を。
- 本数
- 3本仕掛け
- 枝の長さ
- 60〜80cm
- スッテ
- ビビンスッテ6号 ×2
- エギ
- 早福型

ビビンスッテ6号
枝の長さ60〜80cm

ビビンスッテ6号

早福型
大型狙いの3本仕掛けの図。枝の長さ60〜80cmで、上からビビンスッテ6号、ビビンスッテ6号、早福型を結ぶ。
エサ巻きエギ「早福型」を使いこなすには
早福型の高バランスを最大限引き出す為の、使い方をご紹介。
(1)エダスは、60~80cm。
(2)イカがいる棚での、フォールアクションを意識。
(3)流れが緩い場合は、鉛を少しカット。
まず、早福型の動きで最も理想的なのは、ゆっくり沈下(フォール)すること。
そのままの状態でも十分釣れるのですが、潮の流れが緩い場合、早福型の鉛を、写真のようにニッパーで若干カットします。
(※切りすぎたら浮いてしまいますので、ご注意ください。)
アクション方法は、イカのいる棚で
フォール → 4~5m巻き上げ →4~5m落とす → フォール
これを、同じ棚で3~4回繰り返し、乗らなければ、一度回収する。
長時間海中に仕掛けを入れてるだけでは発光も弱まり、イカも見切ってしまう。回収することで、早福型の状態をチェックし、光を蓄えることができる。
注意しなければいけないのが、短いエダスでの使用や、電動自動巻きでの誘いでは、早福型の特性を十分に発揮できないということ。
- エダス
- 60〜80cm
- 誘い方
- フォール → 4〜5m巻き上げ → 4〜5m落とす → フォール同じ棚で3〜4回。乗らなければ一度回収
- 流れが緩いとき
- 鉛を少しカット切りすぎると浮いてしまう

早福型枝 60〜80cm
ゆっくり↓ フォール

早福型フォール後
早福型はフォールで釣る図。枝60〜80cmに付けた1本の早福型が、ゆっくりフォールして下の位置へ沈む動きを繰り返す(下の段はフォール後の位置)。
浮きスッテと早福型の動きの違い。それはフォールするかどうか。浮きスッテはフワフワ漂い、早福型はゆっくり沈下する。このゆっくり沈下する動きが、大型のケンサキイカに効く。フォールをイメージしながら誘い、底付近を中心に狙う。
乗せるエサも重要で、基本はキビナゴの塩漬け1匹乗せ。
エサ取りのフグが多くなると、皮の固い魚の切り身の塩漬けを、皮を下にして巻き、全夜光タイプより、点夜光タイプを使用することで、エサ取り対策はバッチリなのである。
エサをかじられた場合は、すぐにエサの交換を。
手元に新しいエサを乗せた予備の早福型を常備しておくと、効率よく攻めることができる。
これが、早福型を完璧に使いこなす為の秘策であり凄腕イカ釣り漁師の経験から導き出された答えである。
追い抱き連掛け釣法とは
凄腕イカつり漁師の釣り方をアレンジし、コレはいける!と確信した「エサ巻きエギ早福型を使った追い抱き連掛け釣法」。
1匹HITすると、近くにいるイカはかなりの確率で海面付近まで追ってきていることが多いと、漁師は言う。
その追って来たイカを効率的に釣り上げようというのが、この釣り方。
手返し、仕掛けのトラブルを考え、3本仕掛けがオススメ。エダの長さは50~80cm。手順は下記の通り。
(1)その日、反応の良い早福型のカラーを把握し、一番上にセットする
(2)底付近でHITさせ、しっかりとアワセを入れる。
(3)あとは、電動の超低速で巻きあげるだけ。
エサ取りのカナトフグ(白サバフグ)が少ない時期、海域限定。
追い抱きをさせる場合、浮きスッテよりもエサ巻きエギ早福型が効果的。
反応が良いカラーを一番上にセットする理由は、追ってくるイカは、当然、HITしたイカの後ろをチェイスして来るため、そこに他の早福型があるので、追い抱きしてくるというイメージ。
ぜひチャレンジください。
- 本数
- 3本仕掛け
- エダの長さ
- 50〜80cm
- 一番上
- 反応の良いカラーの早福型
- 真ん中・一番下
- エサを巻いた早福型

早福型反応の良いカラーを一番上に
エダの長さ50〜80cm

早福型エサ巻き

早福型エサ巻き
追い抱き連掛けの3本仕掛けの図。エダの長さ50〜80cmで、一番上に反応の良いカラーの早福型、真ん中と一番下にエサを巻いた早福型を結ぶ。
厄介者カナトフグには、どう備えるのか
夜焚きイカ釣りの厄介者といえば【カナトフグ】正式名称はシロサバフグ。鋭い歯で、スッテの針を潰し、曲げ、そして仕掛けを切っていく。また大好物のイカを追い回し、スッテに掛かっているイカをかじっていく。
写真を見て頂ければわかるが、非常に鋭い歯を持っており、幹糸を太くしていても簡単に切っていく。
夜焚きイカ釣りは、このカナトフグ対策が重要になる。フグ対策の仕掛け詳細は、夜焚きイカ釣り仕掛け図の「玄界灘夜焚きフグ対策仕掛け」をご覧ください。一晩で3回も仕掛けを切られたといった話も聞いており、予備の仕掛けやスッテの準備もお忘れなく。
夜焚きの前後に、タイラバやイカ流しも楽しむには
タイラバをやりながら鉛スッテでケンサキイカを狙う遊漁船、釣り人もいる。
真鯛とケンサキイカがいるポイントが、近いから同時に狙うことが出来、タイラバタックルを、両ターゲットで使える。鉛スッテは20~30号と、水深や同船者との絡みを考慮しやや重ための号数を使うのがオススメ。
逆を考えれば、夜焚きイカ釣り前の明るい時間帯にタイラバで、真鯛を狙うのも、おもしろいのではないかと考える。
場所取り等の為に、早めに出船する船も多いことから日が暮れるまでの時間を持て余すくらいなら、狙ってみてはいかがだろうか。
当然、船長から許可をもらう必要はあるが、ライトを焚く前にイカを狙うのか、それともタイラバで真鯛を狙うのか。
夜焚きイカ釣りで釣ったイカを餌に、真鯛、ヒラメ、アラ、青物等を狙う、イカ流し(イカ泳がせ)釣りもある。
夜焚きイカ釣りを早めに切り上げて、イカ流し(イカ泳がせ)釣りをされるか、22時~23時に出船し、明け方まで夜焚きイカ釣りを楽しんだ後、夜が明けてから、アラやその他高級魚を狙う遊漁船もある。
イカ流し(イカ泳がせ)釣りをされる場合は、必ず船長に許可をもらってチャレンジを!