邪道エギング(エサ巻きエギング)とは
冬(12~4月)を中心に、全国的に防波堤から様々な種類のイカが狙える。
ケンサキイカ(ブドウイカ、マイカ、アカイカ)、スルメイカ(ガンセキ、真イカ) ヤリイカ(ササイカ、テナシイカ)、アオリイカ、ソデイカ。
近年、様々なイカが狙える冬場に、人気が急上昇している釣り方が、早福型/邪道編を使用した 邪道エギング(エサ巻きエギング)である。
エサを巻いたエギで、エギングをする為、邪道エギング(別名:エサ巻きエギング)と言われている。
特に効果が高いのが、警戒心の強いケンサキイカやヤリイカである。
エサの効果により、一度抱いたら離しにくく、他を圧倒する釣果実績がある。
ここ数年で、実釣から得られた事を含め詳しく解説していこう。
イカ1本釣り漁師から学ぶイカの習性と釣り方
ケンサキイカ、ヤリイカ1本釣りの漁師は言う。
「ケンサキイカやヤリイカはスッテやエサ巻きを、よく見ている。 バランスが悪いスッテやエサ巻きには、ほとんど抱かないし ちょっとでも違和感があると、見切る。大型になれば特に言える事。」
スッテやエギのバランス、動きが釣果への鍵となるのは間違いない。
また、ケンサキイカやヤリイカは、潮が動く場所、時間帯によく釣れ、 常夜灯が点いているような明るい漁港周りに、寄ってきやすいと考える。
船からのイカ釣りでも言えることだが、ずっと同じ棚を攻めるのではなく 棚を変えながら、縦の動きを加えることで、イカが高反応えお示すことが多い。
防波堤からのケンサキイカ、ヤリイカ狙いの際も、同様のことが言えるのは間違いないだろう。
潮の流れに乗って接岸してくる
ケンサキイカやヤリイカは潮の流れに乗って、接岸してくる。その為、「潮の動いている場所」を中心に攻めるのが、重要である。
漁港で言えば、防波堤の先端や、地形の変化があるような場所。
港内の常夜灯周辺もねらい目となる。
また、流れが変わる、満潮干潮前後もオススメの時間帯となる。
場所によって、どういった流れのときに、よく釣れるのか通わないと わからい事も多いので、気に入った釣り場には、様々な潮の条件でチャレンジすることが 大漁への近道だと考える。
エサ巻きエギングには、早福型/邪道編
冬のエサ巻きエギングゲームに、欠かせないアイテムは、 エサ巻きタイプのエギ『早福型/邪道編』である。
なぜ、エサ巻きタイプのエギが有効なのだろうか。
流れがある釣り場をメインに選択するこの釣り方において、 触ったり、抱いたりした場合の、アタリは非常に分かりにくい。 警戒心の強いイカは、違和感を感じるとすぐにエギを離してしまう。 しかし、エサが乗っていれば、離し難い。
エサ乗せの効果により、触った瞬間、抱いた瞬間がわからなくても HITさせ、釣り上げる確率が上がると考える。
また、エギの存在を気付かせるには、「発光」も重要である。
回遊性の強いイカには、エギの存在を気付かせる事が第一条件であり、 その為には「発光」が鍵を握るだろう。
エサ巻きエギは、発泡ウレタン製ボディが有効
写真上段のエギは、弊社スタッフが使い込んだ早福型/邪道編。このエギ1個だけで70ハイ越えの釣果。 写真下段のエギは、漁師から頂いた早福型。このエギ1個で500ハイ越えの釣果。
ここまでボロボロにされても、まだまだ使える実力と説得力。
よく見て頂きたいのが、イカが噛んで発泡ウレタンボディが凹んだり削られているという点。
エサの匂いに寄せられて、抱いたイカは即座に歯を入れようとする。 その際、角ばった形状のエサ巻きタイプのエギでは、歯がボディに当たることがよくあり、硬いと違和感を感じ離してしまう。
発泡ウレタン製であれば、歯を入れた際に若干ボディに食い込む為、離しにくくなる。 エサ巻きエギは、発泡ウレタン製ボディが有効となる理由である。
エサ巻きエギに巻く、エサの種類と加工方法
エサ巻きスッテに巻くエサは、地域や個人によって様々。
キビナゴ、魚の切り身、鳥のささ身、イカの切り身など。
イカ釣りのプロでもある、漁師の多くは、 キビナゴや魚の切り身を中心に使う。
生のままつけるのではなく、必ず塩漬けにする方が多い。
理由はエサ持ちの良さが圧倒的に良くなり、余ったエサは 冷蔵庫に入れておけば、ある程度の保存が可能になるから。
オススメは、液漏れのない4点止めタッパーに入れての保存が、持ち運びにも便利で エサの乾燥を防ぐことが出来る。
※冷凍庫に入れると水分が抜けすぎる為、冷蔵庫保管がお勧め。 塩漬けの場合、1~2カ月は十分持ちます。
エサ巻きエギング釣行レポート
2017年 12月19日 長崎県平戸市 邪道エギング今季初釣行
2017年1月24日 山口県 萩 邪道エギング2016年10月18日 長崎平戸 エサ巻きエギング2016開幕戦
2015年 2月16日 長崎平戸 エサ巻きエギで邪道なエギング!
2013年 2月25日 佐賀呼子~鷹島 パラソルササイカ攻略!
2013年 1月22日 山陰山口 潮が動かない時のササイカ攻略!
2012年12月 3日 佐賀呼子 ケンサキイカ狙いなのに・・・!。
2012年11月 5日 長崎県平戸 秋冬のエサ巻きエギング第三戦。
2012年10月22日 長崎県平戸 秋冬のエサ巻きエギング第二戦。
2012年10月17日 長崎県平戸 秋冬のエサ巻きエギング攻略。
2012年4月 1日 長崎平戸、生月にて、アラバマ?スッテ実釣テスト
2012年3月24日 長崎平戸、生月にて、3種のイカ捕獲に成功。
エサ巻きエギング基本仕掛け
エサ巻きエギングの、基本的な仕掛けになるのがこの仕掛け。
ロッドや、リールはエギング用でOK。
早福型/邪道編3.5号V1にエサ(キビナゴ等)をセットし、 40~60cmほど上に、浮きスッテのケンサキSP2段針をセット。
浮きスッテは、なくてもいいのだが、群れにあたれば、 一度に2ハイ狙うことが出来、エサ巻きエギよりも、 浮きスッテを好んで抱いてくる場面もあるのでお勧め。
狙い方はキャスト後、ある程度底付近まで、仕掛けを送り込み、なじませてから
シャクリ数回後→フォールの繰り返しでOK。
様々な棚を探ることができる仕掛けであり、回遊してくる ケンサキイカを見逃しません。
エサ巻きエギング基本仕掛け2
上記の基本仕掛けにアレンジを加えたのが、この仕掛け。
ケンサキSP1段針を使用し、枝を約20cm程度セットする。 こうすることで、早福型/邪道編との動きの違いを出すことができ 捕食しているベイトが小さい時や、活性が低く反応が悪い場合に 効果が出る場合が多い。
この仕掛けで重要なのがケンサキSP1段針を使用すること。 枝を約20cmとることで、2段針の場合絡み等のトラブルが増えてしまうので、 トラブル軽減のために1段針をセレクト。
また、枝に使うリーダーは、硬めのフロロカーボンかエステル素材がおすすめである。
攻め方は上記基本仕掛けと同様でいいのだが、活性が低い場合などは あまり大きくシャクらず細かなアクションが有効になる場合もある。
流れが緩い場所や比較的水深の浅い場所での仕掛け
比較的流れの緩やかな、ポイントや、水深が5m以内の浅いエリアでは 早福型/邪道編3.5号V0をセットし、 ゆっくりフォールさせ、ただ巻き等の「横の動き」をプラスすると 攻略できる場合も多い。
このような状況下では、イカの警戒心が高いこともあり、 「縦の動き」「横の動き」を演出させ、 よりリアルなベイトの動きに近づけることが重要と考える。
アクションは着水後、狙いの深さまで沈めて(V0の場合、約10秒/1mで沈下) ゆっくりシャクリ、テンションフォールやただ巻きで誘い、 反応がなければ、再度沈めてアクションの繰り返し。
※浮きスッテを合わせてセットすると、浮いてしまう場合があるので V0タイプをご使用される場合は、浮きスッテはセットせず、 エギ単体でご使用されることをお勧めする。
強風、激流時や底付近を中心に探る場合の仕掛け
冬がメインのエサ巻きエギングゲームにおいて、強風は避けられない。
潮の流れに対し、風の向きによっては、ラインのフケが出やすく、 仕掛けがなかなか馴染んでくれず、釣りにくい。
そういった場合は、早福型/邪道編3.5号V2&V3をセットすると
急速フォールにより、ラインテンションを張り易く、
底付近を重点的に攻める事が出来る。
また、警戒心の強い大型のケンサキイカやヤリイカは、底付近にいる事が多く、 そういったイカにも、効率的にアピールすることが可能となる。
アクションは、キャスト後、着底を取り、たまに1~2度シャクリを入れて、 再度ボトムでステイ。これだけでOK。流れてくるケンサキイカを、 待ち伏せして釣る『待ち伏せ釣法』とでも命名しておきましょう。。
HITしたイカを群れが追ってくる場合の攻略仕掛け
群れで行動することの多い、ケンサキイカやヤリイカ、スルメイカ。
HITしたイカを追ってくる大群を何度も目撃している。
こういった追ってきたイカを効率よく釣ろうというのが、この仕掛け。
早福型/邪道編3.5号V1~V3をセットし、 その50~60cm上に、3.5号V0をセット。
釣り方は、HITしたらゆっくり巻くだけ。
上の3.5号V0のほうに、その日のHITカラーをセレクトすると、 より効果的。連掛けの連発も。
連掛けできなくても、ゆっくり巻くことで群れが、 足元の海面まで追ってくる場合もあるので、その場合は HITしたイカを、そのまま海面にのこした状態で、同行者や 周囲の方が、邪道編のV0を投入すれば高確率でHITさせることができる。
完全に釣り上げてしまうと、群れは散ってしまうので、 HITしたイカ1ハイは必ず海面にのこしておくことが重要。
強風、激流時の鉛スッテを使った仕掛け
強風時や、激流時中層~底付近を探る際に有効的なのが、 KS鉛スッテの5号、8号を使った仕掛け。
メタルジグ並みの飛距離をかせぐことが出来、素早いフォールで、手返しの良い誘いが可能。
活性が高い場合は、フリーフォール中に抱いてくることもあり、 テンションフォールや小刻みなアクションを組み合わせることで、様々な誘い方に対応する。
しかし、根掛かりが頻発するので、海底が砂地の場合は問題ないが、 根が荒い場合は着底を取らずにアクションを入れる事が理想的。
潮が緩い場合や、ゆっくり釣りをしたい場合の仕掛け
潮が緩い場合や、食いが渋い場合に効果的なのが、 エサ巻きエギの早福型に電気浮きをセットした仕掛け。
この仕掛けは、棚を固定できる為、根掛かりが多いような釣場でも有効で、イカのいる棚がわかっている場合にも効果を発揮する。
たまに、竿を煽り早福型に縦の動きを加えることで、 警戒心の強いイカにもアピールする。
弱点が、イカのいる棚がずれているとイカに気付かれず、 棚の設定が難しい点と、強風激流時は仕掛けのなじみも悪い。
タックルは、シーバス用(9~10ft)、短めの磯竿(3号相当)等でも可能。
電気浮きが消し込むワクワク感も魅力的。
おいしく頂くためのイカの持ち帰り方(防波堤編)
せっかく釣ったイカは、おいしく食べたいと思うのは、釣人誰もが思う事。
イカの持ち帰り方を、様々な方法で検証した結果、下記の持ち帰り方が 一番イカの持ち帰り方に適していると考える。
(1)とにかく冷やす
氷に直接当てる場合は、耳を下側に丸め、足をイカの下部へ丸め込む。 そうすることで、イカ焼けを防ぎ、冷やすことが出来、鮮度を保つことが出来る。
(2)イカを重ねない
イカを重ねる事で、墨袋が破れてしまいます。ビニール袋に、まとめて入れるのも、全体が冷えない為、 鮮度低下の原因になります。
墨袋が破れないように、なるべく重ねる事を避けることで、墨袋の破れを 少なくすることが出来ます。
(3)真水に触れないように保存する
氷が溶けてクーラーの下部に溜まった、水は定期的に捨てるようにする。 真水にイカが触れることで、鮮度低下の原因になる。
(4)絞める余裕があれば絞める
絞めの知識、絞める時間があれば、絞めたほうが鮮度を少し長く保てますが、 大きく味が違うというわけではありません。知識と時間があるのであれば 絞めていただいたほうがいいかと考える。
(5)クーラーのサイズに合わせてトロ箱を自作する
写真のように、クーラーのサイズに合わせて、トロ箱を作成するのも、 いいかと思います。鮮度を保つには、一番理想的な持ち帰り方。